この連載では「レゴ WeDo 2.0(以下、WeDo 2.0)」と「Scratch(スクラッチ)」を使ってプログラミングの方法を紹介します。なお、「WeDo 2.0 ソフトウェア」を使ったプログラミングの方法については、すでに「WeDo 2.0入門」で紹介していますので、そちらをご覧ください。
プログラミングには「WeDo 2.0」が必要です。「WeDo 2.0」は「レゴ WeDo 2.0 for home by アフレル」という名前で家庭向けにも販売されています。
次に必要なものが「パソコン」です。今回はスクラッチでWeDo 2.0を動かすため、Windows10かMacのパソコンが必要です。AndroidやiPadなどのタブレットは残念ながら使用できません。
※Windows10のバージョンによってはスクラッチとWeDo 2.0がつながらない事があるので、OSは最新の状態にしておきましょう。
ここで、スクラッチとは何かについて紹介します。 スクラッチはMITメディアラボのライフロング・キンダーガーテン・グループによって開発されたプログラムの開発環境です。スクラッチは教育向けとして開発され、無料で使うことができます。MITメディアラボは米国のマサチューセッツ工科大学にある研究所です。マサチューセッツ工科大学はレゴ マインドストームを共同で開発していたりと、レゴ社と特に関係の深い場所でもあります。
スクラッチはブロックの命令を組み合わせるだけで、直観的にプログラムを作ることができます。さらに拡張機能を追加することでWeDoやWeDo 2.0を制御することができます。
WeDo 2.0のプログラミングにはレゴ エデュケーションが公開している「WeDo 2.0 ソフトウェア」を使う方法が一般的だと思います。そこで、WeDo 2.0 ソフトウェアとスクラッチの違いを比べてみましょう。
《WeDo 2.0 ソフトウェア》
・プログラムの形式:アプリとして動作
・画面の制御:×
・変数:×
・関数:×
・分岐処理:×
《スクラッチ》
・プログラムの形式:Webブラウザ上で動作(オフライン版もあります)
・画面の制御:〇
・変数:〇
・関数:〇
・分岐処理:〇
WeDo 2.0 ソフトウェアに比べると、スクラッチは命令の種類がたくさんあります。短所としてはWebブラウザで動作するため、インターネットにつながっていないと動作しないということです。なお、スクラッチにはインターネットに接続しなくても動作する「オフライン版」が存在するのですが、筆者が確認したところでは、WeDo 2.0の拡張機能がなぜか動作しませんでした。
パソコンで高機能なプログラムを作りたい場合にはスクラッチを使い、タブレットで手軽にプログラミングしたい場合にはWeDo 2.0 ソフトウェアを利用すると良いでしょう。
スクラッチを使うためのアカウントを作りましょう。 アカウントは無くてもプログラムを作ることは可能ですが、 作ったプログラムを公開したい時にはアカウントが必要になります。
Webブラウザを起動してスクラッチの公式サイト(https://scratch.mit.edu/)を開きます。
「Scratchに参加しよう」ボタンをクリックして、ユーザー名やパスワード、生年月日、メールアドレスなどを入力します。