ロボジョイちゃれんじ教室

4-2 ライントレース入門

第1回「センサ1個だけでトレースする」

「ライントレースロボット」とは、床面にある線(ライン)を追いかける(トレースする)ロボットのことです。こうしたロボットには「入力」と「出力」という制御の基本が詰まっている(なおかつ奥が深い)ので、ロボット競技の世界では定番の要素となっています。
このコーナーでは、「教育用レゴ マインドストームNXT(以下、NXT)」を使ってライントレースロボットを作り、制御することの面白さをお伝えしたいと思います。 (文/松原拓也)


◆「三輪型ロボット」の互換機を作る

NXTの「ライントレースロボット」で、最もおなじみなものが三輪車型のロボットです(正式名がわからないので、ここでは「三輪型ロボット」と呼びます)。三輪型ロボットはリテール版や教育用に付属するマニュアルで一番最初に紹介されています。
この三輪型ロボットは、モータ2個と光センサ(ライトセンサ)1個で構成されています。各モータにタイヤが1個ずつ付いていて、後ろにある3個目のタイヤはキャスターになっています。

このロボットの構造ですが、左右のモータは出力ポートBとCにつなぎ、光センサは入力ポート3につながっています。
今回はこの「三輪型ロボット」とモータとセンサの接続先を同じにした「互換機」を作ってみようと思います。なぜ、互換機を作るかというと、できるだけハードウェアを同じにしておいて、ソフトウェアを使いまわしたいからです。あと、三輪型ロボットは部品数が多く、組み立てがちょっと面倒です。そこで、互換機は部品を減らして簡単に作れるようにしたいと思います。

こちらが三輪型ロボットの互換機です。可能な限り部品数を減らしました。

うしろから見たようすです。

裏側から見たようすです。プーリーがキャスターになっています。