なんと、EV3ソフトウェアはEV3用だけではなく、NXT用のプログラムを作ることができます。 方法はEV3ソフトウェアを動かしている状態で、USBケーブルを使ってパソコンとインテリジェントブロックNXTを接続するだけです。 自動的にNXTと認識され、NXT用のモードに移行しました。その証拠として、画面右下には「NXT」と表示されています。
NXT用のモードのままにして、プログラムを作ってみました。
「1秒ごとに画面表示の値が1つずつ増える」というシンプルなプログラムです(project1.ev3)。ループの回数と表示ブロックをデータワイヤでつなぎます。
NXTソフトウェアでは数値をテキスト表示をしたい場合には、「数値→テキスト変換」ブロックを使って変換する必要があったのですが、このEV3ソフトウェアではそのブロックが不要です。そのままワイヤを直結することができます。 これでシンプルにプログラムが組めるようになりました。
ちょっと実験をしてみました。
プログラミングの途中で、インテリジェントブロックNXTをパソコンから切断して、代わりにインテリジェントブロックEV3をパソコンに接続してみました。
するとどうなるかというと、表示ブロックの形状が変化しました。モードがEV3に変わり、画面右下の表示も「NXT」から「EV3」に変わりました。
NXT用とEV3用のモードは自動的に切り替わるようです。
こうして「NXT用」として作ったプログラムは、インテリジェントブロックNXTとインテリジェントブロックEV3の両方で動かすことができます。
逆に「EV3用」として作ったプログラムはNXTでは動かず、EV3のみでしか動きません。
プログラムの実行結果を見比べてみました。 どちらも数値が増えるという動作は変わらないのですが、 文字の表示される位置が違うようです。 これはNXTとEV3でY座標の方向が逆になっているためです。解像度や文字のサイズも違っています。
なお、NXT用のモードでプログラムを作成している場合、 一部の機能を使うことができないようです。写真のように、利用できないブロックには「!」マークが表示されてしまいました。 NXTとEV3の両方で動くプログラムを作るさいには、 「!」マークが出ないように気をくばる必要がありそうです。