ロボジョイちゃれんじ教室

10-1 ロボット競技に役立つEV3センサー入門

第5回「ライントレースロボットを工夫する」


◆その場旋回の方法

ちょっと寄り道になりますが、 ロボットに「その場旋回(超信地旋回)」をさせる方法について紹介します。
その場旋回を行うには「タイヤの直径」と「トレッド(左右のタイヤの間隔)」を測定しておきます。定規やノギスを使って測ります。

トレッドを直径とした円はその場旋回した時のタイヤの通り道と同じです。この原理を応用すると、その場旋回に必要なモーターの回転角度を計算で求めることができます。
・トレッドを直径とした円の円周=トレッド×円周率
・タイヤの円周=タイヤの直径×円周率
・360度のその場旋回でのモーターの回転数=(トレッド×円周率)÷(タイヤの直径×円周率)=トレッド÷タイヤの直径

その場旋回のプログラムです。
1段目のプログラムで90度旋回します。
2段目のプログラムは回転センサーの値から旋回した角度を求めます。すでに90度旋回しているので、答えが「90度」なのは分かっているのですが、後でこの技術を使うための実験です。
なお、トレッドはタイヤのぎりぎり内側の間隔にしています。理由は分かりませんが、こうしないとオーバーランして余分に旋回してしまいます。タイヤの外側がスリップしているのではないかと思います。

プログラムを実行しました。
ロボットが時計方向に90度旋回をしました。
液晶ディスプレイに「89.6」度と表示されました。正常にロボットの角度を測定・計算できています。思い通りです。