ロボジョイちゃれんじ教室

10-2 ロボット競技に役立つEV3機構入門

第3回「4節リンク機構」と「スライダ・クランク機構」


【問題1の答え】

では、問題1の答えを見てみましょう。

正解の1つとして、左図のようなビームの組み合わせが考えられます。
この問題のポイントは、最短リンクの隣のリンクを固定することです。

てこ・クランク機構を構成するためには、最短リンクの隣のリンクを固定しなければなりません

次にグラスホフ機構が成り立っているか確認してみましょう。
5・9・11・13ビームの長さを、それぞれ5、9、11、13とします。
グラスホフ機構は、

(最短リンク) + (他の1つのリンク) ≤ (残り2つのリンクの和)

が成り立つので、最短リンクの長さを5として考えると、
(1) 5+9=14 ≤ 11+13=24
(2) 5+11=16 ≤ 9+13=22
(3) 5+13=18 ≤ 9+11=20
となります。

このことから、グラスホフの定理を満たしていて、てこ・クランク機構が成り立つことが分かります。

クランクを動かした様子はこちら
この動画は、クランクを時計回りに回転させています。
てこが、揺動運動をしていることを確認してみよう。

なお、てこを原動節として力を加えてみると、クランクが上手く回らなくなるときが出てくると思います。
そのような機構の状態を死点と呼びます。

左図のようにリンクc(てこ)を原動節として動力を与えたとき、リンクaとbが一直線に並んだ場合には、従動節a(クランク)に上手く動力を伝えることができません。

【問題2】

左のパーツを使い「てこ・クランク機構」を作り、設置されているビームを揺動運動させるためにはどうすればよいでしょうか?
※ビームの長さは、7・9・13を使用します。

この問題の土台は、下のパーツを使いブリックを横につなげてください。

横から見た図